近年、築40年以上経過した建物の水道配管修理やリフォームにおいて、アスベスト(石綿)を含有する配管の処理が重要な課題となっています。当社では、漏水調査と水道工事のプロフェッショナルとして、アスベスト含有配管の安全な処理にも対応しています。今回は、当社が行ったアスベスト含有配管の処理事例と、その安全対策についてご紹介します。
アスベスト含有配管とは
アスベスト(石綿)を含む配管材料は、主に1970年代から1990年代前半にかけて広く使用されました。特に以下のような部材に使用されていました:
- 石綿セメント管(通称「エタニットパイプ」)
- 配管の保温材
- ガスケット(配管の接続部分のパッキン)
これらの材料は耐熱性・耐久性に優れていたため広く使われましたが、その後アスベストの健康被害が明らかになり、現在では使用が禁止されています。
実績事例:店舗の消火配管の補修工事
今回ご紹介するのは、築数十年の某店舗で発生した、漏水に伴い発覚したアスベスト含有配管の処理事例です。経年劣化による漏水調査を依頼されたところ、使用されていた配管にアスベストが含まれていることが判明。お客様と協議の上、安全を最優先に考え、アスベスト含有部分の配管工事を実施しました。
アスベスト含有配管処理の流れ
当社では、法令に則った安全な処理を以下の手順で実施しています。
1.事前調査と分析確認
まず専門機関によるサンプリング分析を実施し、アスベスト含有の有無と種類を確認します。今回の事例では、配管のガスケットに0.1%を超える白石綿(クリソタイル)が含まれていることが判明しました。
2.作業計画策定と届出
分析結果に基づき、大気汚染防止法や石綿障害予防規則に準拠した作業計画を立案。所轄官庁への届出も適切に行いました。
3.安全対策の実施
アスベスト繊維の飛散を防止するため、専用の飛散防止剤を使用。配管に十分に散布し、湿潤状態を保ちながら作業を行いました。

アスベスト含有部分のみを特定し、その部分をビニールテープで慎重に密封。配管をつないだままの状態で作業することで、建物の水道機能を維持しながら飛散防止対策を実施しました。


作業者は、特殊フィルター付き防じんマスク、使い捨て防護服、手袋など、法令で定められた保護具を完全に着用。二次被害を防止するための更衣室も設置しました。
4.配管の安全な除去

湿潤化された状態で、専用工具を用いて配管を慎重に切断・除去。粉じんの発生を最小限に抑える技術と経験が求められる作業です。当社の有資格技術者が対応しました。
5.廃棄物の適正処理
除去したアスベスト含有配管は、石綿含有廃棄物として、専用の袋に密閉し、許可を受けた処理業者により適正に処分されました。
6.配管の修理完了
アスベスト対策を施した後、漏水箇所の配管修理を完了。アスベスト含有部分を適切に処理しながら、必要最小限の範囲で効率的に修理を行いました。これにより、建物全体の消火設備や水道システムに大きな影響を与えることなく、安全な環境を確保しました。
法令遵守と安全への取り組み
当社では、アスベスト処理に関連する以下の法令を厳守しています:
- 大気汚染防止法
- 石綿障害予防規則(石綿則)
- 廃棄物処理法
また、当社のアスベスト処理作業者は、建築物石綿含有建材調査者や石綿作業主任者などの必要な資格を取得し、定期的に最新の処理技術や法令に関する研修を受けています。
まとめ
平成24年(2012年)以前の建物では、配管のガスケット(パッキン)にアスベストが使用されている可能性があります。目視での判断は困難なため、漏水や配管の劣化が見られた場合は、早めに専門家による調査をお勧めします。
当社では、アスベスト含有調査から除去・新規設置までをワンストップで対応。安全かつ法令遵守の下、お客様の健康と安全な住環境を守るためのサポートを提供しております。
アスベスト含有配管に関するご不安やご質問があれば、お気軽にご相談ください。専門スタッフが丁寧にお答えいたします。
